2/24(水)
セミナー講師をするため、am 9:33発の「のぞみ」で、京都に向かう。
今回の車中での読み物は、時代推理傑作選「御白洲裁き」という文庫本。
主に江戸時代を舞台にした、8人の作家のミステリー短編集だ。
読むうちに、みるみる時は遡(さかのぼ)る。
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小走りにやって来るのは、日本橋のお汁粉屋の看板娘、おけいちゃんじゃないか。
足の運びに連れて、簪(かんざし)がキラキラと、白い額で踊ってらぁ...
おっと、苦虫を噛み潰した顔で歩いているのは、八丁堀の同心だ。
虫の居所が悪そうだ、ここは顔を合わさぬ様、天水桶の陰に身を隠してっと。
屋根船から降りてきたのは常磐津の師匠だ。
イヤー、昼見ても良い女っ振りだねー、くらくらしちまうぜ~~
瓜実顔に柳の眉、小股の切れ上がった良い女ったぁこのことだ。
大川端から富士のお山が見えるぜ・・・お江戸は今日も日本晴れだぁ...
(妄想の世界に付き、時代考証はメチャクチャです、ご容赦のほど...)
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アナウンスに我に返る。
危ない、危ない、京都駅を過ぎるところだった、慌てて下車する。
誰でも多少その気は在るものだが、僕は取り分け感化され易い性質(たち)で、
すぐのめり込むし、その世界を引きずってしまう。
極道物を読もうものなら、ちょっとしたことで「何を?この野郎!!」に
なってしまい、危うく往来で喧嘩が始まりそうになったことがある。
(その後すぐに、読みかけの本を家人に捨てられた。)
陰のフィクサーのを読むと、超大物気分で唇を歪め、短い脚を組んで
葉巻を吸いたくなる。
だから家人からは「よくよく読む物を選ばないと」と注意されている。
家人のお勧めは、ガンジーやマザーテレサの伝記だけど、これってどうなんだろう?
聖人みたいになれるのか?・・・
大体、読みたいと思わないんだけど...
こんな状態で出掛けたセミナー。
案の定というか、カタカナ語がからっきし出て来ない。
「アデノシン3リン酸」は、元々苦手な分野だから仕方ないとして、
「トレンド」も「ウェーブ」も出て来なかった。
江戸の人だった僕には、外来語は天から無縁のものになっていたようだ。
(呆けたんじゃないよネ!?)
しょっちゅう喋っているからと、油断は禁物だ。
講演の前は、他所(よそ)の世界から戻ってしばし時を置き、
資料等に目を通して、周到に用意をせぬとな...
合点承知の助。
旦那、あっしもそうじゃねえかと、端(はな)から踏んでたんでさ...
(まだ抜けきれない)

僕をお江戸の昔に連れて行った本 京都セミナー、軍旗と共に
グランヴィア京都ホテルの部屋から・・・ ホテルの中のディスプレイ...桃の節句も近い
